お疲れ様です モスパラです
今日は、苔テラリウムに水草を植えてみるお話です
今回植えてみる水草はこちらです

ブセファランドラという水草です
正直、この水草はあまり使いたくありませんでした
理由がいくつかあります
①マニアが多い②ワイルド株はすぐ溶ける③歴史が浅い
まず、前提として「苔テラリウムに使う場合」を想定して書いています
一つずつお話します
①マニアが多い
まず、ざっくりの説明をします
ブセファランドラは東南アジアのボルネオ島という島に多く自生しています
ボルネオ島はマレーシア領、インドネシア領、ブルネイという国の領土の3国の領土に分かれた、世界的にもちょっと変わった島です
そんな島の、山の渓谷に自生しています
そんなボルネオ島は3国にまたがっており、想像通り領土の争いが絶えなかった土地であります
80年代にブルネイがイギリスから独立したり、2010年代にフィリピンが侵攻など、まだ情勢が不安定な土地です
そんなボルネオ島は、独自の生態系を維持しており、他国で見られなかった植物や生物がたくさん見られることが分かりました
これが今から12~15年前です その中にブセファランドラの姿もありました
観賞魚ルートに乗り始めたのが、大体このくらいの時期になります
今でもシッパーさんと呼ばれる採集チームが現地に入り、新しい品種を発見したりしています とにかく.sp(~の一種と言う意味)が多く、品種の確定が出来ていない株も多く流通しています
そういった面で、コレクター心をつかむというか、収集癖心をくすぐる水草といえるでしょう マニアやコレクターが多く存在し、あまり手を出してこなかったモスパラは、ブセファランドラについて多く語りたくありません
間違った情報を出してしまうと、叩かれるのが嫌だからです
②ワイルド株はすぐ溶ける
ワイルドと言うのは、野生の株のことを言います
野生の株も結構しれっと流通しています そして、人工的に生産された増殖株もしれっと流通しています
素人目には、どれがワイルド株でどれが増殖株かなんてわかりません
表題の「ワイルド(野生)株はすぐ溶ける」の意味なんですが、野生のブセファランドラはこういった場所に多く生えています

ブセファランドラの自生地の写真を使いたかったのですが、ADAの写真しかなく、AIに似たような景観を描いてもらいました
水辺の付近で、根の部分まで強い水流が流れ込むような場所に生えています
根の部分まで強い水流が流れ込むと、水流の中には酸素が多く溶け込んでいます これは、サトイモ科の水草の自生地に共通して言えることが多いです
サトイモ科の植物としては、アヌビアス系、クリプトコリネ系、ブセファランドラ系などがあげられます
なので、ワイルド株を安易に入手して苔テラリウムに使ってしまうと、あっという間に溶けてなくなった!という事例が多くみられるからです
ワイルド株を育成するなら、根の部分に強い水流を当てられる環境でないと育成は難しいでしょう
水中ポンプなどを使って、常に水流を根の部分に当ててやるか、アクアテラリウムで水流の近くに配置してあげるなどの配慮が必要です
それこそ、アクアテラリウムで現地の自生地を再現するのが一番かと思います
そして、どちらかと言うと水上で育成する方がワイルド株はよいでしょう
水中に入れてしまうと、成長が遅いサトイモ科の植物は藻に覆いつくされてしまいます
③歴史が浅い
前述したとおり、日本にブセファランドラが流通し始めたのが、2010年代と比較的最近です
その当時、すでにモスパラはアクアリウムを仕事としていましたので、登場した当時のことをよく覚えています その時に、実はブログも書いていましたので、当時の記事も残っています

そしてこれ、すぐに溶けています
当時はアヌビアス系と同じで、メッチャ丈夫な新しい水草という触れ込みで入荷しました
当時は一株限定とかでしたので、流通する株全てワイルド株だったんでしょう そして、育成方法も分かっていなかったので、溶かしてしまう方がたくさんいたんだと思います
今では、人工的に生産された増殖株がたくさん出回り始めました
人工的に増殖された株なら丈夫なので、苔テラリウムに使っても問題ないでしょう うまく育成できれば、白くて小さな花を咲かせることもあります
上記に貼っている写真のブセファランドラは「ブラウニーアディンダ」というワイルド株になります
入手して2週間くらい経ちますが、半分くらい溶けました
やっぱり難しい・・・
苔テラリウムにブセファランドラを使う時は、安易にワイルド株に手を出すな!ファーム等のタグのついた増殖株を狙え!
これにつきます
結構ブセファランドラ簡単だって聞いたから、チ〇ームさんでポチったらすぐに溶けちゃったわ~というお話を何度も聞きます
購入の前に生産地、ワイルドかそうでないかを確認いただけたらと思います
今回、こちらの「ブセファランドラ ブラウニーアディンダ」を使ってテラリウムを作りました
その様子は次回の記事で書きます
はたしてワイルド株は溶けずに頑張ってくれるのか・・・
モスパラでした