お疲れ様です モスパラです
今日は苔テラリウムの中のトラブルメンテナンスのお話です

苔に白いもやもやしているものがくっついています
これはカビですね
カビは菌類ですので、有機物が入り込んだりするとカビが発生しやすくなります
例えば、熱湯処理等のされていない流木や、土がついたままの苔、用土に栄養分が含まれていたりすると、カビが生えやすくなります
特に苔テラリウムでは容器を密閉して管理する場合が多いため、湿度が高いとカビが生えやすくなります
カビが生えた際は、園芸で使われる殺菌剤の「ベンレート」や「トップジン」などが使われます
園芸用ですので、苔や植物の場合は、積極的に使っていただいて問題ないかと思います
だがしかし、モスパラは「苔と植物と生きものの共生」をテーマにしています
生きものがいるテラリウムでは、こういった殺菌剤は使わない方がよいでしょう
カエルやイモリなどの両生類の多くは、皮膚から水分を吸収する生態をもっている場合が多いです
そういった生きものに対して薬品を使うことは非常に危険です
爬虫類などでも、葉などにつく水分を飲み水にしている場合もあります
薬品が溶け出した水を飲むのは危険であると思います
じゃあ、薬を使いたくない場合にカビの処理はどうするの?
カビを食べてくれる生きものを入れます
とても小さな小さな虫です
虫苦手な方はこれ以上は先に進むことをお勧めしません

体長2㎜ほどの小さな虫です
トビムシといいます ジャンプはしますが、羽根はないので飛びません
トビムシは、土壌中に生息し、落ち葉や腐植質を分解する役割を担っています
自然界では大型の哺乳類の遺体などを分解する、いわゆる食物連鎖の最も下にいる分解者になります
トビムシの仲間
トビムシの仲間は世界中で3500種以上が知られており、日本でも200種類以上が確認されています
トビムシの特徴
トビムシの体長は数mm程度で、羽根はありません。 跳躍器と呼ばれる器官を使ってピョンピョンと跳ねるのが特徴です。 湿気のある場所を好み、森林や畑、庭の植木鉢の下などでよく見られます
トビムシの生態
トビムシは、落ち葉や腐植質を食べて生活しています
土壌の分解者として重要な役割を果たしています
トビムシと植物
トビムシは、植物の生育に直接的な害を与えることはありません。
テラリウム内で放っておくと増えることもありますが、食べるエサであるカビがなくなると自然と淘汰され数を減らします
気が付くと、カビと一緒にいなくなることもあります
トビムシは、土壌生態系において重要な役割を果たしています
テラリウム内でもカビを食べてくれたり、小さなカエルやヤモリなどのベビーサイズの貴重なエサになります
トビムシを意図的に増やすこともできます
種親であるトビムシを週十匹入手し、「バーク入り腐葉土」などを入れた密閉容器にトビムシを放ちます
完全に密閉してしまうと蒸れてしまったりすることもあるので、モスパラはタッパーにバーク入り腐葉土を敷き、蓋に穴を開け、そこに排水溝用の水切りネットを貼り付けてトビムシの逃亡を防いでいます
昆虫用のコバエシートなどを使っても良いかと思います
エサにはドライイーストを使います
ドライイーストも菌類なので、トビムシが食べます
勝手に増えてくれるので、そこからテラリウム用に使います
意外とオープン型のテラリウムで使っても、外にピョンピョン飛んでいったりすることはないようです
逃げ出したりすることも少ないので、そんなに心配なく使えるのではと思いますね・・・
テラリウムに虫が入るのがイヤ!という方もいらっしゃるかと思います
検索しても駆除方法などが出てきて、あまり良いイメージの生きものではありません
が、テラリウム内ではカビを食べてくれる分解者です
自然な形でカビを防ぎたい方は、トビムシを使ってみても良いのではと思います
モスパラでした